レンドル最強説&フェデラー最強説blog

【レンドル最強説】の雑記部分をブログ化しました。右のリンクから本体へも是非どうぞ。

ジョコビッチのバックハンド

さて、前回記事レンドルのバックハンドに続く記事です。

片手打ちバックであるにも関わらずストローク戦最強を誇っていたレンドルに
比較的効果的に対抗できていた両手打ちバックの選手がメチージュだった、というのと、
しかしメチージュには少しパワーが足りずそれがあれば完ぺきだったのにと思ったのだと、
ざっと振り返れば前回はそんな感じです。

で、今回は、そんな惜しいメチージュの不足部分を見事に補ったバックハンドの持ち主、
ジョコビッチを取り上げるというのが趣旨となります。

私は以前ブログで、メチージュのバックハンドを例に上げ、
それに近いものを感じるとしてジョコビッチを取り上げたことがありました。

その記事、探しました、実に9年前です!!

まだ確変する前のジョコビッチですが、プレーの印象が今とさして変わらないのには驚きです。
早くから完成された選手だったのがわかります。ジョコビッチは当時まだ20歳でした。
記事の中ではいくつか不安な点を上げていますが、
その中の、体が弱いという部分は皆さんご承知の通りその後見事に克服しました。

あと、サーブを打つ際の背中の反りが大きい部分を気にしています。
これは今となってはさほど気になる部分ではないですね。
以前は線が細かったのもあり、かなり反ってたように感じましたが
改めて見てみると、まあ多少は、という程度はありますがそれほどでもありませんでした。
印象というのは変わるものですね。

さて、肝心のバックハンドに行きます。
ジョコビッチのそれは正に攻防一体、緩急自在のショットです。
2007年時点ですでにそう感じていたのですから、現在の完成度は想像を絶するでしょう。
ジョコビッチが登場する以前の最強の両手打ちバックハンドは恐らくサフィンだと私は思っています。
サフィンは背の高い選手でしたが、低いショットでは膝をよくまげてしっかりとした対応をしていましたし、
高い球にはあの強烈な叩き付けるショットで、他を圧倒していました。
フルスイングの威力だけならジョコビッチよりもあるかもしれませんが
場面によってショットを使い分ける必要がジョコビッチ以上に多かったように感じます。
ジョコビッチは低い球でも高い球でも速い球でも遅い球でも同じフォームで対応できます。
もちろんショットの種類そのものが多彩な選手なので実戦では様々なショットを使い分けますが
例えば低い球にはこの打ち方でないとダメということがなく、
どの場面でどの引き出しを持ち出しても大丈夫というのが大きな強みといえます。

柔軟性、汎用性に関しては史上屈指のものがあるのは間違いないでしょう。そしてあの威力です。
正にフェデラーのフォアと同じ様相を呈しています。
因みにジョコビッチのフォアもこれまた完成されたショットですが、
サフィンのバックに似て低い球と高い球でスイングの軌道が違っています。
フェデラーのフォアや自身のバックハンドと比べるとそこまで柔軟なショットではありません。
まあ威力はそれ以上でしょうけどね。

昨年の全仏開催中にビランデルが新聞紙上で
歴代最高のショットをランキング形式で取り上げるというのがありました。
フォアハンドは1位がフェデラー、バックハンドは1位がジョコビッチとなっていましたが
私の思いとビランデルの考えがこの2点について一致していたことになります。これはかなり嬉しいですね。

私の場合はバックハンドは片手と両手を分けたいので、
これに更に追加して両手バック1位はジョコビッチ、片手バック1位はレンドルとしたいところですが。

さて、ジョコビッチのバックハンドでいつも関心されられるのが低めの球の処理です。
通常、両手打ちは片手打ちよりも低めの処理が難しいとされていますが、
ジョコビッチの場合はこれがまた実に見事なんです。
いくつかのパターンがありますので、順にみていきましょう。

djo-back1.jpg
まずは両手打ちの選手の最も基本となる対応策、片手で打つスライスのバックハンド。
完全に守備のショットと割り切って打ちます。
リーチが長く、滞空時間を稼げるスライスは守備のショットとしては非常に有効です。
かつては片手打ちが苦手な選手が両手打ちになるという例が多かったため
両手打ちの選手はスライスが苦手ということが多くあったのですが
近年は両手打ちの方が有効だから両手打ちになるという例が多いため、
両手打ちの選手でも非常に巧く片手でスライスを打ちます。
ジョコビッチもよく抑えの効いた回転の強い良いスライスを打ちます。
ジョコビッチはドロップショットの名手でもありますがスライスを得意としているのと関係は深いでしょう。

djo-back2.jpg
膝を曲げて腕を下げて、しっかりと下から打っていくパターンです。
両手打ちのままで低めのショットに対応するには最も基本となるショットです。
先述のサフィンはこれがすごく綺麗に打てていました。
膝をきちんと曲げないで腕だけで対応することも可能ですが、
それでは手打ちになってしまいショットに威力が乗りません。
回転のかかった深い球を打つにはしっかりと下から打つ必要があります。
基本のショットではありますが、どちらかといえば時間に余裕のある時に使うショットですので
ラリーがスピード化した近年ではあまり多用はされていないように感じます。
時間に余裕があるということは、球が落ちる前に踏み込んで行ってより高い打点で打つとか、
回り込んでフォアで打つとか他の対応策が考えられますから。

djo-back3.jpg
ジョコビッチの真骨頂ともいうべきお馴染みのこの追いつき様のショット。
滑りやすいクレーで多用するというのはわかりますが
グラスだろうがハードだろうがジョコビッチはお構いなしに披露してくれます。
下半身が強い、バランス感覚が鋭いといったのもあるでしょうが、腕、肘、手首がまた強いんでしょう。
レンドルのフォアがその鞭のようなしなるスイングで有名でしたが、ジョコビッチにも同様のものを感じさせます。
パワーというよりもしなやかな筋肉こそがテニスには必要なのだということがよくわかる例です。
因みにジョコビッチのこのショット、バックだけじゃなくフォアハンド版もありますね。

djo-back4.jpg
追いつき様のショットの更なる発展版ともいうべき打ち方ですが、
少し余裕を持って追い付いているのでスイングをしっかりしています。
数あるジョコビッチのバックハンドの中でも特に私が感心させられたのはこのショットです。
画像ではランニングショットで使っていますが、静止した状態で打つこともできます。
注目は上体の傾きです。これ、上体を起こすとそのまま水平に叩くショットのスイングになるんです。
つまり攻撃的なショットで使う上体のスイングをそのまま低いショットにも対応させているというわけで
その汎用度や威力の持続性は、それまでに抱かれていた、
「両手打ちは低い球を守備的に打つことしかできない」という概念を覆したものと言えます。

djo-back5.jpg
これ!
もはや守備だか攻撃だかよくわからないですが、
とにかくダイナミック!という見事な一枚です。


以下ジョコビッチのバックハンド画像集。
djo-back6.jpg

djo-back7.jpg

djo-back8.jpg

djo-back9.jpeg

djo-backb.jpg

もはやどっちに向かって打ってるかさっぱりわからんレベル。
上体のねじりも凄い。

長らく取り上げたかったんです、ジョコビッチのバックハンド。
今回、レンドルの記事から派生した勢いで、ふいに取り上げる形となりましたが
なんだか一つ達成した気分です。


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  1. 2016/04/25(月) 20:02:06|
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レンドルのバックハンド

ブログ更新の方では長いブランクもありましたが、
実はこのところ古いテニスの試合を結構観てたりしてます。
ブランクからの復帰の一環という意味もあり
ここは敢えて「レンドル」を取り上げたいと思います。

lendl-back2a.jpg
レンドルといえばサーブもフォアハンドも超一流でしたが
その特徴の一つに片手打ちバックハンドでありながら
ストロークで天下を取ったというのがあります。

トップ選手に片手打ちバックしかいなかった時代はともかくとして
70年代に両手打ちバックハンドの選手が登場してからは
片手打ちの選手がストロークで頂点に達した例は他にないんじゃないでしょうか。
唯一フェデラーが、強引にそこに分類できなくないかもしれませんが
やはり根っこはオールラウンダーですし、ストロークで天下を取ったというのとは違う気がします。

フェデラーの場合はオールラウンド性能に加えて巧いバックハンドと強烈なフォアハンドで
他のストローカーに対応していました。
両手打ちのバックハンドに片手打ちで真っ向から対応できていたわけではないと思うのです。

そこへ行くとレンドルは、片手打ちでありながら両手打ちと全く互角かそれ以上の対応を見せていました。
確かに時代による両手打ちバックの進化の度合いもあると思います。
後の時代になればなるほど両手打ちの質も向上しますし、絶対的な人数も増えますから
両手打ちにパワーバランスが傾いていくのも自然のことといえるのです。

しかしレンドルの時代に有力な両手打ちの選手がいなかったわけではありません。
両手打ちバックの頂点の選手といえば、70年代はコナーズ、80年代はビランデル、
90年代はアガシ(一般には。個人的にはリオスという評価もありだと思う)、2000年代はサフィン、
そして2010年代はジョコビッチ、ほぼこのメンバーでよいでしょう。

このうちレンドルは90年代初頭の選手までと対戦していました。
特に後年、アガシ、クーリエなどパワー化した両手打ちの選手とのストローク戦では
バックハンド同士の打ち合いでレンドルが全く打ち負けていないばかりか
クロスクロスの打ち合いから必殺のダウンザラインを決める場面がしばしば見られました。

もちろん、現在の感覚からすればラリーのスピードは緩く、スライスの多用もあります。
冷静に見れば時代を感じさせる部分もあるのですが、ショットそのものはレベルが高く、
当時のアガシのバックハンドが決して現在では通用しないものではありませんでした。
私はもっとレンドルがスライスを多用して打ち合いをかわしているのかと思いましたが
フォアでもバックでも構わず結構ガチで打ち合っている場面が多いのが印象的でした。
フェデラーがジョコビッチ等と対戦するときにフォアを主体に試合を組み立てるのとは随分と違います。

レンドルのストロークは同時代随一のもので、多くの選手は真っ向からの打ち合いを避ける傾向にありました。
その最たるものはコナーズやビランデルで、両者ともにかなり強いストロークを持っているにも関わらず
ラリーでは粘りのショットやカウンターを主体に応戦し、
チャンスがあればすぐにネットというスタイルでレンドルに対応していました。
特にビランデルはかなり強いバックハンドを持っていましたが、ガチでの打ち合いはほとんどしませんでした。
ノアなど同時代の他の選手は、逆にビランデルとの打ち合を避ける傾向にありました。
これはもちろんビランデルにストローク戦で挑んでも敵わないからなんですが、
そのビランデルが打ち合いを避けたのがレンドルだったのです。
もっとも、コナーズやビランデルは緩急を絡めたショットやネットを含めたオールラウンドでの対応が可能だったので
相手選手によって柔軟にプレーを切り替えたという点はまた別の意味で評価できる部分ではあったでしょう。
ストロークしかない選手だと最早レンドルには打つ手なしだったということになるわけです。

このように真っ向からの打ち合いで片手バックが両手バックを凌駕していたというのは他に中々例がありません。
敢えて、昨年2015年全仏のバブリンカvsジョコビッチはそれに近いものがあったといえなくもありません。
しかし、実質1試合だけでの判断は正しい評価を示しているとはいえません。
両者の全体の対戦を見ればバブリンカがジョコビッチを抑えてストロークの頂点にいるとはとても言えないのが実情です。
すなわち、片手打ちバックの最初にして最後、最高にして最大の存在こそがレンドルだったと言ってよいでしょう。

さてその中で、私が観た非常に効果的な両手打ちバックでレンドルに対応できていた選手がいました。
同じチェコのメチージュです。
厳密にいえば、ばっちり対抗できていたわけではなく対戦成績でも結局は歯が立たなかったので、
前述のバブリンカとジョコビッチの力関係に似ているのですが、
それでも場面場面では面白いようにレンドルを翻弄していました。

mecir-3a.jpg
メチージュのラリーは基本的にカウンターです。
現在の基準ではそのショットには力強さを感じさせません。特にフォアハンドでそれが顕著です。
パッと見、あまり強くなさそうな雰囲気を漂わせていたのも事実です。
一方でその両手バックは合わせるのがうまく、時には力強いショットも打ちました。
簡単に言うと、緩いショットと強いショットを同じフォームから打てたのです。

レンドルとの打ち合いでは、バックvsバックの展開になった際に、
結構がっつりと打って、しかも打ち負けない場面が意外と多くありました。
柔軟なショットのおかげで、レンドルの多彩で強弱を織り交ぜたラリー展開についていくことができたのです。
メチージュ自身、当時最速と評価されたフットワークの持ち主であったのもあります。
それでも、最終的にはほとんどの試合で攻略されてしまい、最後まで完全なレンドル打破とはならなかったのですが
両手打ちバックハンドで最も効果的にレンドルに対応した選手だと感じました。

chang-3a.jpg
その他の選手では、チャンが少しこれに近いタイプと感じました。フットワークが時代随一であったのも共通です。
しかし、意外やチャンは長いラリーで粘るスタイルではなく多彩な仕掛けを行うプレースタイルでした。
もう少しメチージュのようにラリーに付き合って粘る展開があればまた別だったのでしょうが、
チャン特有のあれこれと思案した多彩な仕掛けが、結果として老獪なレンドルに巧く攻略されてしまう場面が多くありました。
有名な全仏での勝利は奇襲の連続ともいうべき異例の展開でしたので、さすがにラリーを制したという感じではありませんが
唯一、グランドスラムカップでの激戦のみは、メチージュの戦い方をかなり有効に活用してみせた面白い試合だったと思います。
この試合のチャンは、バックハンドのカウンターが冴えてました。
試合がインドアの速いコートで行われたというのも影響したのかもしれません。

さて、メチージュに話を戻します。
合わせるのがうまく、守備力抜群でありながら強いショットも打てるというそのバックハンド。これは特徴として大きいです。
これを拡大したのが、後の史上最高のショット、フェデラーのフォアハンドであることは間違いないでしょう。
フェデラーのフォアについて語り出すとこれまた大変長くなるので詳細は別の機会に譲ることにしますが
簡単に言うとインパクトで肘を曲げないそのショットは、柔軟さを武器にしたネットプレイヤー特有のもののはずでした。
基本「柔軟さ」なんですね。にもかかわらず、あの強烈な威力を持ち合わせているとは、これがもう別格と感じさせる凄さなのです。

で、メチージュのバックハンド。フェデラーのフォアの系統に属する有効なショットであるにも関わらず、
レンドル攻略に今一歩至らなかったのは、その威力がそこまで充分ではなかったというのが大きいでしょう。
あの打ち方で、なおかつもっと強く打ててれば最強にして最高のショットになったはずなのです。
さて、そうしたショットですが、実はあるんです。
皆さん、想像できるでしょうか。ある程度わかっている人もいるかもしれませんね。
長文になったので記事を2回に分けます。

次回はこちら

ジョコビッチのバックハンド


次回予告で既にネタバレとは・・・


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  1. 2016/04/25(月) 19:51:58|
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レンドルのバックハンド画像

名無氏より画像を提供いただきました。
ありがとうございます。

開始当初より、サイト内において
レンドルのバックハンド画像を募集しておりました。
中でもレンドルの代表的なショット「右足を跳ね上げるバックハンド」は
使用頻度が高かったにも関わらずなかなか画像が見つかりませんでした。
しかし今回は念願叶っての画像入手ということになります。
重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。

せっかくなので以下にその画像を見てみましょう。

[レンドルのバックハンド画像]の続きを読む
  1. 2007/04/13(金) 11:36:39|
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サンプラスの名プレー

昨日フェデラーのスーパーショットを取り上げました。
そして現在レンドル名プレー集というのを編集中です。
こうなるとですね、当然気持ちにも火が点いてきてしまいます。
もう一人登場願わないわけにはいかない選手というのがおります。
スーパーショット集という企画にテニス史上最も相応しいといえる選手、
ピート・サンプラスです。

その動画を見つけたのでまたリンクを貼らせていただきます。

フライングスマッシュ
サンプラスをサンプラスたらしめた名ショット。これを観れば、
フェデラーもナダルもまだまだダイナミズムに欠けると思えること請け合いです。

ランニングフォア
名ストローカーの証ともいえるショットですが、サンプラスは見事に使いこなします。
こういうショットがあったからこそ最強のオールラウンダーと呼ばれたのでしょう。

個人的にはこの他にも、体ごと飛び上がって打つハーフボレーや
手首の動きだけで鋭く決めるフォアボレーが好きでした。
ダイビングボレーなんかもありました。
また、ストロークではフォアにばかり目がいきがちですが、
時にレンドル、フェデラー級の素晴らしいバックハンドも決めていました。
なんかこんなことを書いていると
サンプラスの名プレー集も作りたくなってしまいます。

テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ

  1. 2006/09/13(水) 23:00:34|
  2. テクニック
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フェデラー、今大会一のショット

今大会一の神プレーがYouTubeにアップされていましたのでリンクしておきます。

フェデラーvsヘンマン

ひと大会に一回は凄いプレーをみせるフェデラーですが
これはその中でも秀抜といえるでしょう。
打たれたヘンマンもプレーの途中で笑ってました。

※リンク先は牧野様から教えていただきました。ありがとうございます。

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  1. 2006/09/12(火) 08:33:16|
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