レンドル最強説&フェデラー最強説blog

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2016年、年度末1位の行方は?

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パリ優勝でNo.1に到達したマレーですが、年度末のNo.1はまだ決まっていません。
ATPファイナルでマレーとジョコビッチは王座をかけた戦いを行います。

ジョコビッチは今年グランドスラム2つを取っているのですが、
仮にATPファイナルで結果を残さないと
グランドスラムを2つ取りながらNo.1になれないという不名誉な記録を作ってしまうことになります。

過去、このような例は4例あります。

1977年 ビラス(全仏、全米) No.1はコナーズ(GSなし)
1978年 ボルグ(全仏、全英) No.1はコナーズ(全米)
1982年 コナーズ(全英、全米) No.1はマッケンロー(GSなし)
1989年 ベッカー(全英、全米) No.1はレンドル(全豪)

もしもジョコビッチが年度末No.1を取れなかったとしたら、
ランキング制度発足以降の5例目を記録することになります。

過去の4例を少し見てみましょう。

vilas-2a.jpg connors-7a.jpg
ランキングの歴史を語る上で、よく取り上げられるのは1977年です。
この年のビラスはグランドスラム2つを含む16大会で優勝しました。
年間勝利数も132勝と歴代でも群を抜く記録を打ち立てています(参考までに去年のジョコビッチが82勝です)。
No.1の資格も十分なようですが、実際にはコナーズが1位、ビラスは2位でした。
この年のコナーズはグランドスラム獲得無し、タイトル数は8、勝利数は65と、
数字だけだとビラスの半分に過ぎなかったのですが、
当時の平均ポイント制度ではビラスを上回る結果となったのです。
ランキングポイントの算出方法にケチをつけるのも意味のないことで
当時の方式ではこういう結果だったというだけのことなのですが
多くの大会に出て、しかもよく勝っていたにも関わらず
出場大会の規模が小さいがためにポイントが薄められてしまったというのは少々気の毒に感じます。
現在の基準であれば恐らくこの年のビラスは1位評価だったでしょう。
また、この年にはもう一人好パフォーマンスを見せたボルグの存在もあって
ランキング評価を更に複雑なものにしています。
ボルグはウィンブルドンで優勝し、年間タイトル数はコナーズを上回る11で、
年間勝率に関してはビラスをも上回って第1位でした。

borg-8a.jpg connors-2a.jpg
翌1978年も同様の例ではありますが、遥かにまともなランキング争いとなりました。
グランドスラムはボルグが2つ、コナーズが1つでしたが、
タイトル数ではコナーズが10でボルグの9を1つ上回り、ATP最終戦でもコナーズが優勝しました。
年間勝率はコナーズが90%を超え、ボルグは僅かに90%を割りました。
ボルグを1位評価とすべきという声もあるのかもしれませんが、コナーズが1位でも全く問題はありません。
これは今年のマレー、ジョコビッチの争いに最も近い例ではないかと思います。

connors-6a.jpg McEnroe-9d.jpg
3例目の1982年ですが、これがまた1977年に近い印象を与えます。
1位はマッケンローでしたが、グランドスラムでも最終戦でも優勝しておらず、年間タイトルは5つでした。
そして2位のコナーズがグランドスラムを2つ取り、年間タイトルも7とマッケンローを上回っていました。
どちらも準々決勝以前には一度も負けておらず、年間通じてハイパフォーマンスだったといえます。
僅かに出場大会数がマッケンローの14に比べてコナーズは18とやや多く、
すなわち負け数の多さが平均ポイント制度での差となって表れたといえるかもしれません。
また、この年には1977年と同じく第3勢力がいました。
年間106勝を上げ(マッケンロー71勝、コナーズ78勝)、15タイトルを取り
年間勝率でも第1位と、77年ビラスにも匹敵する成績を収めたレンドルです。
グランドスラムこそ取りませんでしたが最終戦では優勝しましたから
これまたこの年のランキング評価を一層難しいものにしています。

現在のATPサイトで2位以下のランキングポイントが詳細に記録されているのは1984年からです。
それ以前に関してはデータが残っていませんので、
2位在位週やトップ10在位週のような詳細な記録を確認することができません。
これはすなわち1984年にランキング算出制度が変更されたということを意味します。
時期的にも1977年や1982年の結果が影響を及ぼしたことはほぼ間違いないでしょう。

becker-5a.jpg lendl-2b.jpg
さて、最後の例は1989年になります。
この年、グランドスラム2大会優勝のベッカーは2位で、1大会のレンドルが1位でした。
勘の良い方はお気づきと思いますが、両者、現在のジョコビッチ、マレーのコーチになります。
すなわち、今年2人はコーチの代理戦争を行うことになるのです。
その意味でも大いに注目されるところなのですが、
実は、この年のランキング評価はこれまでの4例の中では一番納得のいくものではあるのです。
確かにグランドスラムではベッカーの成績が上でした。
しかしグランドスラム以外の年間通じての活躍となると、ベッカーは他に3タイトルを取りましたが、
いずれも現在のマスターズ1000に匹敵するような規模の大会ではなく、より小さな大会でした。
一方でレンドルはマスターズ相当の大会4つを含む9タイトルを獲得しました。
全仏ではあの有名なチャン戦の4回戦敗退がありましたがそれ以外の大会では全てベスト4以上、
17大会出場中10大会優勝、出場大会での優勝率が50%を超えるという圧巻のパフォーマンスでした。
グランドスラムの成績だけを見てベッカーをこの年の1位評価すべき、
という声があるのも事実ですが、その意見に賛同はできません。

djokovic-murray-1.jpg
最後に今年のマレーとジョコビッチの成績を見てみましょう。
マレーはこれまで73勝9敗(89%)、タイトルは8。
ジョコビッチは61勝8敗(88%)、タイトルは7。
肉薄しています。
マレーのタイトルにはオリンピックを含みんでいますがこれはポイントには一切関係のない大会ですので
すなわちタイトル数は実質同じということになります。
グランドスラムはジョコビッチが2つ、マレーが1つ。
マスターズはジョコビッチが4つ、マレーが3つ。
大会規模で言えばジョコビッチがややリードしています。
決勝進出の数ではマレーが11(オリンピック除く)ジョコビッチが9と僅かににマレーがリード。
ランキングレースポイントではマレーが11,185、ジョコビッチが10,780、その差は405。
ATPファイナルの1勝は200ptですからもう、ほとんど差がない状態です。
たまたま僅差で今マレーが1位になっていますが
実質同じライン上にいる両名が最後の大会で決着をつけるという形になるでしょう。

もちろん、対戦成績は違います。
マレー10勝、ジョコビッチ24勝です。
ライバルというには結構数字に開きがあります。
この数字、エドバーグvsベッカーに似ています。(エドバーグの10勝25敗)
この両者もライバルと言われながらも直接対決では随分と差がありました。
しかし、先に上げた1989年では、
エドバーグがファイナルの決勝でベッカーを下しているというのは付け加えておきましょう。
もっともRRではベッカーが簡単に勝ってるんですけど。

今の勢いではマレー有利の声が大きいかもしれません。
しかし、パリ以前から述べていますが、ジョコビッチはここまで様子見で来ています、
絶不調というよりもファイナルに合わせた調整をしてきているのではないでしょうか。
ATPファイナルというのは正にジョコビッチ向きの大会です。
大会では1度の敗退は許されますから、試合を重ねて調子を上げてくるタイプのジョコビッチとしては
RRを突破してしまいさえすればもう怖いものはないでしょう。
一方で連戦連勝のマレーはどこまで体が持つか、どこで力尽きるのか、その点にかかってきます。

逆に言えば、ここでジョコビッチが勝てないとなると
今後に影響も出てきかねません。
ジョコビッチとしてはその意味でプレッシャーのかかる大会といえそうです。

ファイナルのグループ分けが発表されましたが
少し長くなりますので大会プレビューはまた別記事で行いましょう。


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テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ

  1. 2016/11/09(水) 09:23:42|
  2. 雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

最終戦、鍵を握るのは・・・

管理人さんはフォローしてくれていますが、私はジョコビッチの状態、心配でなりません。ここ数試合の不調の原因は、サーブにあるのではないかと思っています。ジョコビッチがNo.1になれたのは、一番にはやはりサーブの向上があったと思うんです。私はジョコビッチのファンですが、そのきっかけもやはりサーブでしっかりとエースを取れる、ショートポイントを取って試合にメリハリをつけられるようになったからで、そのサーブに不安があることで、リズムを、つかめていないのかなと思います。確率も悪いし、Wフォールトも多いんですよね。最終戦はインドアで風の影響もないし、今度こそしっかりとサーブを向上させて、優勝目指して頑張ってほしいです。
  1. URL |
  2. 2016/11/09(水) 14:29:33 |
  3. おスミ #-
  4. [ 編集]

マレーの1位が一時的とはいえ実現したのは、嬉しい限りです。
マレーファンとしてはマレー目線で試合を見てしまうため、以前と変わったのはセカンドサーブがやや良くなった気がするぐらいで、ボレー、スマッシュやスライス等は相変わらず若い頃の方が柔軟で安定している気がしまいますが、客観的に見て何か変わったのでしょうかね?笑

ちなみに余談ですが、ファイナルの予選1勝は200ptでは?
ただマレーは確かデビスカップ優勝ptが失効するので、実質130pt差ぐらい?
となるとファイナルの1勝でひっくり返るのですね。
改めてグループ分けが悔やまれる…マレーとジョコが逆なら僅かながらジョコの全敗すら考えられたのですが、今のままならいかに不調とはいえ周りが不調&怪我で同条件ですから、さすがに地力でジョコビッチ全勝が濃厚な気がします…。
となるとマレーは1試合でも落とすと年末1位が厳しいですね…。
一方でフェデラーファンとしては、年末1位回数、ツアーファイナル優勝回数をジョコビッチに追いつかれたくない気持ちもありますし。
  1. URL |
  2. 2016/11/09(水) 15:03:26 |
  3. Kosei #-
  4. [ 編集]

>おスミ様

私も最近のジョコビッチで感じるのは
守備のショットは悪くないんですけど攻撃のショットが今一つというか
一撃の決定力も連続で畳みかける集中力ももう一つという気がします。
気持ちの問題もあるかもしれませんが、能力は相変わらず高いですからきっかけが一番必要かなという気がします。


>Kosei様

ファイナルのポイントの件ご指摘ありがとうございます。記事の方修正しました。
ドロー運というのはどうしようもないですが、マレーというよりジョコビッチの引きが極端なんですよね。
すごく楽なドローがあったり、とてもハードなものもあったりと
結局その中で勝ち続けてきたのだから凄いのですが、
今回のような岐路に立たされている状況でのこの引きはありがたいんじゃないでしょうか。

  1. URL |
  2. 2016/11/09(水) 15:54:11 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

年間100勝って何なんですか(笑)
調べたらオープン化以降シーズン100勝以上は他にもレーバーやナスターゼなんかも達成してるんですね。
現代だとシーズン100試合もほぼ不可能でしょうね。フェデラーが92勝あげたシーズンですら97試合ですか。
プロ野球の昔の最多勝記録みたいなもんですね。金田とか稲尾、杉浦が30、40勝してたような。
今の先発ピッチャーは年間30試合も登板しないよって感じの。
  1. URL |
  2. 2016/11/09(水) 18:57:55 |
  3. フェレールのくわえタオル #-
  4. [ 編集]

管理人様
最近の記事連投ありがとうございます。
また、知らない情報提供ありがたいです。

1977のビラスは、これ2位の記録じゃないですね…
平均ポイント制って何なでしょう?

今だとGSで優勝して2000ポイントを取っても、250の大会で1回戦負け2回して10ポイント?しか取れないと、3つの大会での平均ポイント 700でMS1勝に劣ってしまうとか?

なんか私的には、ビラスは立派なNO1経験者で、史上最強NO2はチャンで良い気がして来ました。
戯言を言ってしまいましたがよりによって組み合わせの大会プレビューも楽しみにしております。

  1. URL |
  2. 2016/11/09(水) 19:04:46 |
  3. カムイ #-
  4. [ 編集]

管理人様

コメントありがとうございます。
話は変わりますが、レンドル最強説の根拠となった管理人様独自のポイント表ですが、今年度終了時点で現役ビッグ4を交えるとどうなるんでしょうかね。

http://www.jouhoumou.net/~au-saga/lendl/total.html

フェデラーはレンドルを超えたのか?
ジョコビッチとナダルはどちらが上なのか?旧ビッグ4のレンドル、コナーズ、ボルグ、マッケンローとはどうか?
マレーは前述した7人に次ぐ存在か?(サンプラス、アガシ、ベッカー、エドバーグ、ビランデル等と肩を並べられるか?)

などなど。

非常に興味がありますので、今年度末に合わせて更新頂けると嬉しいです。
  1. URL |
  2. 2016/11/11(金) 10:45:31 |
  3. Kosei #-
  4. [ 編集]

大変遅ればせながら、マレー&マレーファン(隠れマレーファンを含む)のみなさま、No.1奪取おめでとうございます。私がジョコビッチのファンになった頃、かの二人が君臨していたため、その後No.1になれる日が来ようとは予想だにしていませんでした。「王者ジョコビッチ」などど言われると妙にくすぐったい感じがしていたのを思い出します。

ジョコビッチは会見で、No1に返り咲く欲求は「まだある」と応えたようです。ホントかなぁ、無理してんじゃないの?と疑ってしまいます。
上海よりもパリはちょっと上向いてきたようでしたが、本来の闘争心メラメラのギラギラ感が全く感じられませんでした。おまけにボックスにはぺぺ氏と弟マルコの二人だけ。練習風景の動画にも本人しか登場せず、いつもの小太りおっちゃん達(失礼!)の姿が見えません。チームが心のよりどころだといつも言っていたのに・・・。

今回のファイナルでジョコビッチが優勝して「元祖絶対王者フェデラー」の優勝回数に並ぶのか、疲労困憊のマレーが優勝して「王者サー・マレー」となれるのか、はたまた久しぶりにその他の選手が優勝するのか、高レベルの試合を期待したいと思います。
Au-sagaさんのファイナルプレビュー楽しみにしています。

余談ですが、ファイナル出場8人で写った写真で、屈託なく笑うチリッチが印象的でした。正直今まであまり好きな選手ではなかったのですが、あの場にいる喜びに満ちあふれている表情に、印象が変わりました。とても可愛らしい若者らしい笑顔です。スーツの着こなしはまだまだですが。
  1. URL |
  2. 2016/11/12(土) 15:46:12 |
  3. tote #-
  4. [ 編集]

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  1. |
  2. 2016/11/14(月) 16:33:02 |
  3. #
  4. [ 編集]

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