レンドル最強説&フェデラー最強説blog

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2010年,ウィンブルドン第2週(小話:タイブレークの歴史付き)

ウィンブルドンはいよいよ今日から第2週、4回戦に突入します。

第1週ではなんといってもアイズナーvsマウーの
歴史的大試合が全ての話題をさらった感があります。
最終セットのスコアは「70-68」でした。

かつてはタイブレークがありませんでしたので
昔の記録を確認すると「21-19」とか「22-20」なんてのはみかけます。
しかしパワー型テニスが極まった現在の状態で行うのとは
また少し意味が違うのではないでしょうか。

さて、タイブレークについて簡単にその歴史を振り返ってみましょう。

システム自体が考案されたのは1965年のことです。
考案者はジェイムス・ヴァン・アレン(James Van Alen)でした。
ヴァン・アレンは国際テニス殿堂(International Tennis Hall of Fame)を
設立した人物としても知られています。

ウィンブルドンでは1971年から導入されることとなりました。
きっかけとなったのは1969年のパンチョ・ゴンザレスvsチャーリー・パサレルの試合でした。
両者は「22-24 1-6 16-14 6-3 11-9」時間にして5:12という試合を戦いました。
この時ゴンザレスは41歳でした。ホントこの人はテニス史になくてはならない超人です。

p-gonzales-4a.jpg
時代は正にゴンザレスによってもたらされたサーブ&ボレーの全盛期でした。
ゴンザレス自身は40歳を過ぎていたもののそのサーブ威力は相変わらずで、
ゴンザレスに次ぐ世代のレーバーも更にその後のニューカムも
皆強烈なサーブ&ボレーでサーブをキープしていく展開を得意としていました。

全体としてサーブキープが多く、試合が長引くこともしばしばでした。
時間短縮は当時から一つの課題でもありました。

タイブレークが考案される10年も前に一度時間短縮の試みがなされたことがあります。

ゴンザレス全盛の1955年と1956年のことです。
全米プロトーナメントで卓球と同じ21ポイント先取のスコア形式が試みられました。
この時、決勝はいずれもゴンザレスvsセグラという黄金カードとなりました。
1955年はファイナルセット21-19というスコアにまでなりましたが時間は僅か47分でした。
さすがに時短され過ぎで、このスコア形式はすぐに廃止されました。

その後有効な時間短縮の案はないままでしたが
先述の1969年の試合で遂にタイブレークの必要性が本格的に検討されたのでした。

既に40歳を超えていたパンチョ・ゴンザレスは
タイブレーク自体を戦ったことはほとんど無いことになります。
しかしタイブレークのきっかけを作った重要人物と言っていいでしょう。

ウィンブルドンでは1971年にタイブレークが採用されましたが
今とは少し違っていて、ゲームが8-8となったときにタイブレークが採用されました。
ファイナルセットのみタイブレークなしというルールには変わりありません。
1979年になって、今と同じ6-6でタイブレークというルールに改められています。

タイブレークを考案したヴァン・アレンは1991年7月3日に亡くなりました。
ちょうどウィンブルドン開催中のことでした。
偶然にもこの年のウィンブルドンではタイブレークの存在感を強烈に知らしめる試合が行われました。

stich-5a.jpg edberg-6a.jpg
準決勝のシュティッヒvsエドバーグ戦です。
スコアは「4-6 7-6 7-6 7-6」でシュティッヒが勝利しましたが
負けたエドバーグはサービスゲームを一つも失いませんでした。

後にヴァン・アレンの訃報を耳にしたエドバーグは、
「彼がいなかったら僕とシュティッヒはまだ試合をしていたかもしれないね」
と語っています。


さて、このような話がクローズアップされるのも
もちろんアイズナーvsマウーが一番の原因なわけですが、
今年はそれだけではありません。
5セットマッチが非常に多い大会となっています。
第1週を終えた時点で少なくともオープン化以降のウィンブルドンでは
これまでで最も5セットマッチの多い大会になっているそうです。

アイズナーを2回戦で破ったデ・バッカーも
1回戦でファイナルセット「16-14」という試合を戦っていましたし、
そのデ・バッカーを3回戦で破ったマチューも
2回戦でユーズニーを相手に5セットマッチを戦っていました。

他にも4回戦まで残っているシード選手では
フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、ツォンガ、フェレール、ベルディフ、
メルツァー、ベネトー、クエリーが5セットマッチを戦っています。
1セットも落としていない選手はマレーとソデルリングだけです。

fed-04.jpg
アイズナーの試合が行われる前に話題をさらっていたのはフェデラーの1回戦での苦戦ですが
その後は次第に調子を取り戻してきているようには見えます。
次は全仏でジョコビッチから大逆転勝利を上げたメルツァーが相手です。
今大会もF・ロペスを破っての勝ち上がりですので手強い相手には違いありません。
ただフェデラーとしては比較的与しやすいドローになっているのではないかと思います。

nadal-7a.jpg
次にナダルですが、2戦連続5セットマッチはフェデラー以上に大変なのかなという印象を与えます。
元々ナダルはウィンブルドンでは苦戦を続けて勝ち上がってきていましたので
この程度ではフェデラーの1回戦ほどのニュースにはならないでしょう。
しかし、何度も同じことを言ってしまいますが、ナダルというのは不思議な選手です

フェデラーが苦戦する時というのは、どうもフェデラーの調子が上がらないな、
という感じであることがほとんどなんですが、
ナダルの場合は、もうコテンパンやられているような印象を受けるんですね。
見ていて、これ大丈夫なのかいな、と思わせるのです。
さすがに何度もこういう試合を観ているので、
ああ今の時間帯はナダルの逆ゾーンなんだな、とわかるのですが
心臓の悪いナダルファンにとってはハラハラの連続でしょう。
ただ、今回は試合中にトレーナーを何度も呼んで、
しかも複数箇所の治療を受けていたので、怪我の具合は心配です。

ジョコビッチvsヒューイットは4回戦で最も注目のカードでしょう。
前哨戦でフェデラーを倒したヒューイットは調子が良いとみていいと思います。
また元No.1との対戦ということで2年前のサフィン戦が頭をよぎります。
その時、ジョコビッチは2回戦でサフィンに敗れてしまいました。
そしてサフィンはそのままベスト4にまで進出しています。
今大会のジョコビッチはドロー運にやられた感があります。
ヒューイットに勝っても次はロディックがいます。

murray-1a.jpg
トップ勢がことごとく苦戦している中でマレーが淡々と勝ち上がっています。
相変わらず優勝候補の一角ではありますが他に話題が行っている時の方が
マレーは良い成績を残す傾向にありますので、今がチャンスかも知れません。
次の相手はクエリーです。ビッグサーバーです。
通常であれば力の差がある格下の相手と見ることもできるのですが
ここ最近の(特に今大会の)ビッグサーバーの復権を見ると
あながち楽観視もしていられないのかもしれません。
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テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ

  1. 2010/06/28(月) 17:20:32|
  2. 2010年4月~6月
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

本当にあの一戦は世紀の一戦でしょう。

あれだけ戦えば次の試合は出るだけですごいと思います。

いまwimbledonのページを見てみましたら、ミックスダブルスの1戦が7-6,6-7,3-3で中断していました。

調べてみると、wimbledonのミックスダブルスは、珍しく最終第三セットも普通の6ゲーム先取のようですね。

ダブルスではありますが、この試合も長引きそうだと感じましたがどうなるでしょうか。

ちなみにこの試合に出ているうちの一人ジェイミー・マレーは、男子ダブルスでも長い試合(3-6,7-6,6-7,7-6,13-15)を戦っています。
男子ダブルスで第1シードのネスター・ジモンイッチ組が敗れたのを見てとても驚きましたが、よくよく考えてみると、この試合の勝者が彼らでしたから、疲労もあったんでしょうね。
そしてその彼らが敗れた試合も5-7,7-5,6-7,7-6,6-8です。
いくら彼らでも2試合も続けてこんな試合になってはどうしようもないですね。
男子ダブルスも5セットマッチであるwimbledonならではの番狂わせでしょうか。
  1. URL |
  2. 2010/06/28(月) 18:55:45 |
  3. 2R #3DQr1K8I
  4. [ 編集]

フェデラーとナダルの不調の違いですか…

二人とも人間なので相性の悪い選手がいるのは当然ですが、リベンジマッチの時ナダルはあっさり勝ってしまうのに、フェデラーは苦戦して勝つと言うのが最近の印象です。きっとフェデラーは選手に対する苦手意識がもろにスコアに反映するのに対して、ナダルの不調は自分の体調が大きく影響するためでしょう。

話しは変わりますが、2回戦のアイズナーは気の毒でした。もうちょっとスケジュールをなんとか出来ないものなんですかねぇ~
  1. URL |
  2. 2010/06/28(月) 20:47:45 |
  3. マックスサフィン #-
  4. [ 編集]

>2R様

今年はダブルスでも同じような傾向があるんですね。

しかもタイブレークが多いというのはサーブ&ボレーが
いよいよ復調傾向にあるということなんでしょうか。

元々ダブルスはネットへの依存が強いので
シングルスに比べればこういう傾向にあるといわれて納得もするのですが
やはりテニス界全体が変化してきているのではないかと感じさせられます。


>マックスサフィン様

ナダルは対戦成績で上回られている選手というのがいても
絶対的な苦手というのは存在しないですね。
その精神力はテニス史上屈指の物かもしれないと思います。

アイズナーは、周りが3回戦を戦っている状態で
1回戦が終わってなかったですからスケジュールが詰まってしまうのは
止むを得ないことだったのかもしれません。
しかし、これほどの歴史的な試合だったわけですから、
1日ブランクをあげて、アイズナーのためだけに
ミッドサンデーを公開してあげても良かったのではないかと思いました。
  1. URL |
  2. 2010/06/29(火) 13:09:57 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

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