レンドル最強説&フェデラー最強説blog

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ヒューイット優勝に見る、コナーズの記録の違和感 その2

前記事からの続きです。

ヒューイットが5つのグラス大会で優勝したことを取り上げましたが
これは中々の記録ではないかと思い調べてみました。
(記録はオープン化後の、ATP公式に限定して、ということになります)

ヒューイットはグラスコート7タイトル、5大会での優勝です。

グラス史上最多13のタイトルを誇るフェデラーは、
しかし大会数で言えば少なく、ウィンブルドンとハレの2つのみですし
10タイトルのサンプラスや8タイトルのマッケンローも3大会でしかありません。

唯一、グラス9タイトルのコナーズが、6大会とヒューイットを上回る大会を記録していました。
それとロッド・レーバーとトニー・ローチが5大会でヒューイットとタイでした。
さすがに時代的に古い選手が多めなのは頷けますが、それでもほとんどが4大会までであり、
ヒューイットの記録は時代も考えれば非常に特殊なものだと言えます。

さて、ここでめでたしめでたしと終わろうとしたところ
そうさせてくれなかったのがコナーズの記録です。

というか、ATPページのコナーズのタイトル数の記述です。
実に気になる部分と遭遇してしまいました。

connors-1a.jpg
一般にコナーズはグラス9タイトル、全部で109タイトルです。
これまでもずっとそう言われてきました。

(もっともATPページも初期の頃は104タイトルだったり105タイトルだったりと
 コナーズの記録が非常に流動的だった歴史があります。まあそれは今も続いているわけですが)

さて、こちらのリンクはATPのコナーズの生涯成績ですがご覧ください。
グラスのタイトルは9、総タイトルは109となっています。
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Co/J/Jimmy-Connors.aspx?t=mr

もっとも、このページのデータは実に不完全です。
何せタイブレークが23勝12敗、コナーズのキャリアでこんな数字であるはずがありません!
5セットマッチの数よりも少ないのかと笑ってしまいます。
それはさておき、タイトル数については一応違ってはいないはず、かと思いました。

しかし、こちらのもう一つのページをご覧ください。
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Co/J/Jimmy-Connors.aspx?t=tf

おかしい。総タイトル数が109ではなく110と一つ増えています。
9タイトルのはずのグラスコートも数えてみるとなんと10タイトルあるのです。
つまりどこかのグラスコートタイトルが余計にカウントされているわけです。

調査の結果、1976年のノッティンガムであることわかりました。
この年のこの大会は、コナーズとナスターゼが決勝に行きましたが結局試合が行われませんでした。
スコア表示は「ABN」となっております。ナスターゼ側の優勝にはなっておらず、
コナーズ側の優勝となっていることからナスターゼが棄権したということでしょうか。
これって不戦勝扱いになるのでしょうか。もしも不戦勝であれば普通にコナーズの優勝で良いと思います。
つまりコナーズのタイトルは従来の109ではなく110と更新されるべきであるのです。

しかし仮に大会側の問題であるならば試合無効で優勝者無しということもありえます。
過去にも決勝の途中で中断されたまま優勝者無しという大会はありました。

こちらの大会、実際どうだったのでしょうか。

もう少し調べてみると、同じような疑問を呈している方がいました。
http://tt.tennis-warehouse.com/showthread.php?t=478667

ここでの質問に対し、ある回答者の書き込みによると、
ナスターゼが棄権したというよりも試合は雨により中止となったようです。
この書き込みが正しいかは不明ですが、早計にコナーズのタイトルを110に訂正すべきではないかもしれません。
回答者も110にすべきではないという認識のようで、同じ例として1981年のモンテカルロを上げています。

1981年のモンテカルロも同じく雨によって決勝が中断され、そちらでは優勝になっていないのだから
1976年のノッティンガムも優勝ではないはずだと。

また新しいのが出てきましたが、この新しく出てきた1981年のモンテカルロを見てみますと、これはびっくり、
ビラスとコナーズが決勝に出ていて、スコアは「5-5 WEA」、何故かビラスの優勝となっていました。
モンテカルロはノッティンガムと違って大きな大会ですから色々なところに歴代優勝者の記述も載っています。
ATPの公式ページでも確認してみると優勝者はビラスとなっています。この辺、どうも統一感がなくて困惑します。
1976年のノッティンガムと同じ例として扱うのであればビラスも優勝とすべきではないはずです。
コナーズが雨を理由にプレーを拒否したとかそんなことでもあったんでしょうか?

両大会の違いを敢えて取り上げてみると、決勝スコアの記述がノッティンガムは「ABN」
モンテカルロは「5-5 WEA」という部分です。試合自体が行われたかどうか
という違いがあるのはわかります。しかしそのくらいしかわかりません。
因みに「WEA」ってどういう意味でしょうか。「ABN」は「absent」ですよね。

そうした中、Wikipediaで少し違う記述を見つけました。
http://en.wikipedia.org/wiki/1981_Monte_Carlo_Open
ここでは1981年のモンテカルロはコナーズとビラスとで優勝を分けあっているという記述があります。

こうなるとですよ、コナーズの優勝は更に一つ追加になって111である可能性すらも浮上してきます。
更に、一つも取っていないと思われていたレッドクレーのタイトルも増えることになるわけです。
ただ、Wikipediaは公式な見解が記されているものではないですから
ここでの記述はあくまでも参考程度にしか受け取れないというのは正直なところです。

vilas-2a.jpg
折角なのでビラスのATPページを確認してみました。コナーズと同じく2つのページ記述です。
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Vi/G/Guillermo-Vilas.aspx?t=mr
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Vi/G/Guillermo-Vilas.aspx?t=tf

タイトル数を確認すると、上では62、下では63となっています。これはコナーズの例と同じですね。

少なくとも現時点では、1976年ノッティンガムも1981年モンテカルロも、
決勝の決着は付けられず、両者優勝という名分とはなったものの、
個人タイトルには付与しないというのが一番一般的な考えとなろうかと思います。

これで行けば、コナーズはタイトル109、ビラスは62のままでOKとなります。
ただ、その際にはモンテカルロの過去優勝者で1981年の記述は修正すべきですし
やはり同じATPページ内なのですから、ビラスとコナーズのタイトル数もせめて統一してほしいところです。

ATPページのデータの混乱はまだまだ続きそうです。


※ATPのページは日々更新されている可能性があります。
 ここではリンクを載せております関係で、数日後に見てみると内容が変わっていて、
 当該記事に記述が当てはまらない、などということになっている可能性もあります。
 あくまでも今時点のコメントである点はご了承下さい。



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テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ

  1. 2014/07/15(火) 16:39:07|
  2. 過去の記録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<2014年、カナダマスターズ1000はツォンガが制す | ホーム | ヒューイット優勝に見る、コナーズの記録の違和感 その1>>

コメント

レイトンの優勝を取り上げていただきありがとうございます。

グラスコート5大会制覇は珍しいと思ったのですが上には上がいるのですね。 流石はコナーズさんですね。
ただレイトンにはイーストボーンと来年からグラスになるシュツットガルトが残っているので新記録のチャンスもあります。

それにしてもコナーズさんは凄いですね。
ロジャーでさえ破れない記録をたくさんお持ちですもの。
  1. URL |
  2. 2014/07/15(火) 21:55:06 |
  3. レイトン愛 #-
  4. [ 編集]

恐るべき調査力

管理人様、すごすぎます!ただただ記事の迫力に圧倒されました。
こういうサイトを運営している管理者様に感謝、そしてこういうサイトに巡り合えた自分の幸運に感謝です。

WEAは私のweb検索によると、天気によってキャンセルされた試合であることを意味するそうです。
ただ、テニス通ではありそうなものの、一般の方の回答だったので、正答かは不明です。

  1. URL |
  2. 2014/07/15(火) 23:28:17 |
  3. かめ #k0H9quHE
  4. [ 編集]

>レイトン愛様

そうですね、まだ来年もチャンスがあります。そっちも期待しましょう。
次第にグラスコートが増えてくるので、今ではカーペットのほうが隠れキャラ的になってしまいました。
ヒューイットはカーペットを経験している最後の世代に当たると思いますが
残念ながらヒューイット自身はカーペット優勝はないんですよね。


>かめ様

ありがとうございます。これからもマニアックなデータ発掘頑張ります。
あとWEAの意味もありがとうございました。「weather」でしたか。
そうなると1976年ノッティンガムのABNは雨の空談という扱いではないんですよね。
試合途中と試合開始前で表記を使い分けているのかもしれません。

  1. URL |
  2. 2014/07/17(木) 08:50:40 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

ABN?

管理人様,

素晴らしいデータ発掘に敬服いたしました.さて,蛇足というか揚げ足というか,一つ教えて下さい.

ABNは”「absent」ですよね”ということでしたが,これはテニスでの常識なんでしょうか.(すいません,全く素人なもので.見当違いだったらお許しあれ.)

なんとなくですが,省略の仕方から見ると「abstein」(棄権)あるいは「abandon」にも見えるのですけど.ネットサーチした限りではわかりませんでした.ナスターゼがもしabsteinしたのならば,たしかにコナーズの優勝で良さそうですね.あるいはもしabandonだとしたら,天候以外での何らかの理由で主催者側が決勝戦開催をabandon(諦める,あるいは放棄する)したという可能性も考えられますが.

どうも却って混乱しそうな書き込みで申し訳ありません.

Winbledon決勝戦の詳細な分析有難うございました.実は出張中で観られなかったので,帰国後ビデオで視るのを楽しみにしております.(Youtubeでちょっとだけ見ました.フェデラーが勝てなかったのは残念でしたが,ジョコビッチの喜びを爆発させたところも感動的でした.彼の側から見て今度負けるわけには行かなかったでしょうし.)
  1. URL |
  2. 2014/07/18(金) 04:03:45 |
  3. brunello448 #-
  4. [ 編集]

ちなみにボルグがビラスの連勝記録を超えている説もあります。

ロンドン最終戦の次はどこで開催されるのでしょうか?2015年まではロンドンらしいです。
  1. URL |
  2. 2014/07/19(土) 02:01:48 |
  3. F #-
  4. [ 編集]

>brunello448様

ありがとうございます。
私もとっさに思っただけで決して確証があるわけではありませんでした。
言われてみますと「abandon」が一番しっくり来そうですね。
これならば試合が大会側の判断で行われなかったという事になり、諸々の結果とつながります。

>F様

ボルグの連勝については私も検証したことがありました。
結局は不戦敗をどう扱うかということになるのですが、
実質負けていないのだから連勝が続いたという判断もあるようです。
ただ、不戦敗によって相手選手がトーナメントを勝ち上がっていますので、
一般の、そして私の判断も連勝はそこで尽きたということになります。

最終戦は振り返ってみれば色々な国で開催されていますね。
単年で交代した時期もありますが、最近は中国とドイツでまとまって開催されていました。
単純に考えればまたアメリカに戻るような気もしますが、
時差を考えれば選手にとってはヨーロッパが良いのでしょうね。
  1. URL |
  2. 2014/07/20(日) 11:04:14 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

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